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ご覧いただいております皆様、多数のブログがある中、当ブログの「Alice Network」をお読みいただき、誠にありがとうございます。 映画の紹介、映画の感想評価をしたりできたらよろしいかと考えております。 合間に化粧品、メイク、美容、恋愛心理についてのお話を挟んでいこうと思います。

映画「地球が静止する日」の個人的な感想。

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こんにちわ。アリス(@AliceNetwork000)です。

映画を通して伝わってくるものが多くありとても深い映画でした。

 

地球が静止する日のあらすじ

  • ある日、宇宙から地球に謎の球体が飛来、中から出て来た男は地球を救いに来たと言う。その意味がわかる時、男と共に出て来たロボットが行動を起こす。宇宙から圧倒的な科学力が地球を守る為に文明を滅ぼしていく。人類はこの未曾有の危機に変化せず滅んでしまうのか?

 

地球が静止する日の感想

ここまで、評価が低く、ボロクソに、けなされている映画も珍しいですが実際に、観れば正直その理由が解からなくもないです。

ストーリーを追って見れば、拍子抜けする結末で、クラトゥは、一体、何者?とか、
何故、クラトゥらの宇宙人は、地球を救う為に、人類を滅亡させようとするのか?そういう、明確な理由が語られていないとか?

その他、ツッコミ部分が沢山あり、ストーリーとして、深さが足りないのは確かかと思います。

それに、宣伝もSF映画の様な宣伝をしていたで、実際に観ると、今まで観てきたSFのイメージと、微妙なズレを感じ、戸惑うこともあったことでしょう。

この映画は、確固たるたテーマを持っています。

それは、『地球と人類の共存』であり、『地球上に君臨する人類の驕りに対する警告』でしょう。

それを感じるか、感じないかで、この映画の印象が大きく変わる。テーマをしっかり理解しないと、この映画の意図は伝わりませんし、この映画の意図も理解できないでしょう。

この2つのテーマを如何にして伝えるかと言えば、客観的視点で、地球に君臨する人類を描くということです。

クラトゥの目線で、地球を破壊する力を持った人類の驕りを見せること。そして、環境破壊であり、他の侵入者を拒絶して破壊するという野蛮性。地球という惑星があってこその人間であること。

投影と言えば、ストーリーの後半で、クラトゥと一緒に地球にやってきた、ロボットゴートが、人類破壊の目的の為、虫の大群へと変化し、地上のあらゆるものを、無にしようとするシーンがあります。

この虫の大群は、まるで、蝗(イナゴ)にも見え、それは今まで地球上のあらゆるモノを破壊し搾取した人類と重なると思うのは私だけでしょうか?

この映画は今の映画らしく、最新のSFX技術で、映像をリアルに表現しています。

ロボットゴードが、蝗へと姿を変え、地球上のあらゆるものを、無にしようとする怖さが一例です。
そして、今作では、地球外生命体が、突然やってきた時の人類、社会の出来事のリアクション、パニックの様相を、リアルに描いています。

そういう野蛮な性質で驕ってきた人類の意識を変え、地球を救うことができるのか?
人類という生物は、善の心を持っているのか?そして、地球と人類は共存できるのか?
驕りを改め、人は変わることができるのか?

映画では、これらのテーマも伝えています。

クラトゥと、先に地球に来ていた中国人の姿をした仲間との会話。
『人類は破壊的な連中だ』と言ったと思えば、『人間として生きられて幸せだった』と、2つの矛盾した言葉の意味。

クラトゥと、ノーベル学者バーンハート教授が黒板上で、無言で議論を交わすシーン。
バッハの曲の美しさを感じるクラトゥ。亡き夫の墓の前での、ヘレンと亡き夫の連れ子であるジェイコブとの和解と、親子愛。

これらを通じ、人間の善の心と温かさと、美しさを持っているのだと。それが、地球と人類を救うヒントになっているのだと。クラトゥは、そう感じたのかもしれないです。

だから、自己犠牲をしてまで、あの行動をして、最後に、世界中へ強烈なメッセージを残したのだと思います。

これは、SF映画の体裁をした、人類と世界を見つめた映画だと断言します。

時代が変化しても、人類は傲慢で、常に破壊と隣り合わせの世界に住んで、生きているのです。

驕りという慢心では、これらは自覚できません。客観視して見ることも大切であります。

それを知るか知らないかだけの小さな違いが、今後の未来を変えていくと思います。

ストーリーを追って見るという評価では、駄作に思えるでしょう。しかし、映画は、能天気に楽しむ娯楽性が、全てではないです。

映画という表現で、何を伝え、どう感じ、考えるきっかけも大切であると。洞察力と、感受性と、ほんの少し、人類の歴史と今の世界の状況を知れば、この映画は違う目線で見れて、面白いと感じるのですが・・・。

駄作と言われ様とも、テーマは知るべきです。

私はこの映画を高く評価したいと思います。

以上、今日もお読みいただきありがとうございました!