映画「十二人の死にたい子どもたち」の個人的な感想。
こんにちわ。アリス(@AliceNetwork000)です。
こちらも出張先で観る機会がありましたのでレビュ―しようと思いました!
十二人の死にたい子どもたちのあらすじ
- 廃病院に集まった12人の子供たち、彼らの目的は安楽死をすること。しかし、彼らが集まった地下の一室では、いるはずのない13人目の少年が先に眠りについていた。 自分たちの中に13人目を殺した犯人がいる可能性があり、このまま安楽死を実行すれば自分たち全員が犯人扱いされる恐れがある。このまま計画を実行すべきか、13人目の正体を解明すべきか。彼らはこの集いのルールである「全員一致」にのっとり、多数決をとりながら議論を進めていく。
十二人の死にたい子どもたちの感想
正直なことを言うと私は推理系が好きなこともあり良いと思いましたが、どうしても似たようなシーンが多く、見方によっては退屈してしまいそうです…。
オススメに出てきたのもあり期待と不安がごちゃ混ぜになりつつ、観てみたら「十二人の死にたい子どもたち」のタイトルにふさわしい、素晴らしい映画でした。
思えば、「死にたい」という気持ちは、今そこにある不幸への、大袈裟で単純な対処法なのだろうと思います。
人生で初めて直面した不幸に、どうやって対抗するのか?その選択肢の一つとして、暗闇から立ち上る誘惑。
かくして十二人は廃病院で安楽死に臨むことになる訳ですが、予期せぬ「13人目」の存在が自殺決行の壁となります。
「決行には全員の意志が一致すること」がネックとなり、紛れ込んだ13人目・0番を巡って意見が対立する訳ですが、この意見対立こそ作品の醍醐味です。
この展開を待ってましたという感じでした。
0番がどうやって紛れ込んだのか?を追いかけながら、どうして死にたいと思ったのか?も少しずつ明らかになっていきます。
その理由は様々で、「君は悪くないよ」と思ったり「そんな事で死のうと思ったの?」と思ったり大忙しです。
私が個人的に一番素晴らしいと思っているのは、12番のマイ。彼女が参加した理由がささやかな問題なのですが本人にとっては大問題なのでしょう。
命に優劣はない、という事を端的に示す深い問題だ。
生きることに優劣はない、死にたい理由にも優劣はない。他人の「死にたい理由」を否定は出来ないし、逆に言うと自分の「死にたい理由」は他人に共感してもらえないものである可能性があるということです。
それに気づくだけでも、この集いには価値があったのでしょう。
死にたいと思うことは、誰でもあるでしょう。
でも、真剣に死にたいと思っている理由が、他人から見れば取るに足らないことだったり…それをうまく表現してくれている作品でした。
トリックは分かりにくい人も居るかと思いますが、そこまで難しくないと思います…私の考えてですがw。
ラストシーンは爽やかで、涙が出ます。
良かったね、前に進んで行こうね、っていう、そういう明るくて優しくて、眩しいラストシーン。未見のひとは安心して観てほしいです。
以上、今日もお読みいただきありがとうございました!